以下のツイートを受けて、ちょっと貧乏人が子供を生まないとどうなるか確認してみました。驚きの結果に。
貧乏なのに子供産むのが悪いし自己責任。裕福なのに保育園入れたいなんてワガママだし贅沢。そりゃみんな子供産みたくなくなりますよね。そもそも子供にお庭で沢山の友達と遊ばせてあげたいって思ったりみんなで歌を歌わせてあげたいって思う事に貧乏も裕福も関係無いと思うんですけどね。
— 保育園落ちた人 (@hoikuenochita) 2016年4月4日
※参考資料はこちらですー
なお確認方法が結構ざっくりなので気になる点は後日補完するかもしれません。予めご了承下さい。
まず「貧乏人」の定義が難しい
結構これが厳しいので、「貧困線」以下、とさせていただきました。
理由として子供への「精神的ダメージが大きい」相対的貧困に陥っていることを重視したためです。
都市部、地方で可処分所得の意味合いは変わってきますが、今回は概算として全国統一で計算します。
児童のいる世帯は 1141 万 1 千世帯
このうち、
可処分所得が貧困線以下の貧困世帯の割合は、子育て世帯全体では 13.2%
とのことなので、この世帯に子供が生まれなかったと想定するとどれだけ人口が落ち込んでいたかですが・・・ざっくり知りたいだけですので2000年あたりからもう合計特殊出生率は1.3~1.4あたりなので一世帯あたり1.35人としてしまいます。適当ですみません。*1
全世帯に生まれていた場合
1141 万 1 千世帯 *1.35 ≒ 1540万4千人
貧困線以下に生まれていなかった場合
1141 万 1 千世帯 * 86.8% *1.35 ≒ 1337万1千人
日本の人口が210万人減りました。
今の人口が1億2692万人なので、1.6%の減少です。
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/201603.pdf
一応、210万は今の長野県の人口とほぼ同じです。
まとめ
この減少を補える特殊出生率は「1.55」です。計算時に「1.35」としていたことを考慮に入れると、貧困線世帯でも安心して子供が生める社会にすることで、出生率が「0.2」改善するとも言えます*2
国は「1.8」を目標に掲げています。
本気で少子化対策をし、福祉のバランスを取る事も両立するのであれば、収入に関係なく子供を安心して産むことができる社会を創るべきでしょう。
ちなみに「子供が貧乏だと可哀想」は人間は自分と他人を比較する生き物である以上、相対的貧困による部分が大きいです。その意味で「相対的貧困で可哀想な子供」は格差社会が激しくなるほど増大します。
ちなみに私は「貧乏なら子供を作るな」ではなく、「多少収入が周りと比較して低くとも家族も子供を引け目を感じずに生きていける社会になるようにするにはどうしたら良いか」と言う人の方が、かっこいいと思います。
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